PROJECT STORY

MONDAMIN

1987年、「毎日使いたくなるような洗口液を提供する」という想いで誕生したモンダミンが、発売以来38年ぶりに全面的なリニューアルを行いました。2025年秋の発売まで、足掛け4年以上の歳月を費やした挑戦の軌跡と、その開発ストーリーを紹介します。

マーケティング部門

研究開発部門

品質保証部門

生産部門

EPISODE /01

ブランドの命運をかけた、38年ぶりのリブランディング

マーケティング部門

モンダミンは、日本でまだ洗口液が一般的ではなかった時代に開発され、30年以上にわたって親しまれてきたアース製薬を代表するロングセラー商品です。ブランドロゴを含む製品の全面的なリニューアルを行うことは、アース製薬にとって大きな決断でした。

背景には「このままではいけない」という強い危機感が社内に渦巻いておりました。オーラルケア市場の競争激化により売上は伸び悩み、2020年ごろには市場シェアが4位まで落ち込んでいたのです。
しかし、そんな状況下で当社の調査によると「歯みがきだけでは不十分」と感じながらも、洗口液などを用いたセルフケアを実践できていない人が、実に約1,400万人も存在することが明らかになりました。

こうした潜在需要を掘り起こすべく、ブランドの命運をかけたリニューアルプロジェクトが始動。長年掲げてきたコンセプトを、従来の「お口の健康を守る」から、美と健康の両面に貢献する「お口年齢ケア」へと刷新しました。ブランド価値を高めると同時に、ボトルサイズの見直しや価格設定の変更、徹底したコストダウンを図り、収益の柱としての再構築を目指しました。
私は、リブランディング製品を市場に浸透させるためのカテゴリー戦略の立案、および営業部門との販売方針のすり合わせを主導しました。営業担当者に対し「なぜ今、変えなければならないのか」という理由を丁寧に伝え、「これなら売れる」と確信を持ってもらえるまで幾度となく対話と議論を重ねました。

EPISODE /02

難題へのチャレンジ、解決するには徹底した検証しかない

研究開発部門

今回のプロジェクトにおける大きな挑戦のひとつが、リブランディングにふさわしい外観や中身にすべて一新する、ということです。
環境配慮やユーザビリティの観点をボトル設計に盛り込むだけでなく、これまでに類を見ない「透明感のある外観」の実現を目指して開発を行いました。

しかし、ボトルの樹脂や内溶液の色を薄くし、その透明感を高めれば高めるほど、保管時の光(紫外線)の影響を受けやすくなってしまいます。
光は洗口液の大敵であり、容易に配合成分の分解や変色・変臭などが生じてしまうのです。

それでも私たちは、理想を実現するため、あきらめずに試験と改良を繰り返しました。しかも、モンダミンの強みである「毎日使いたくなる心地のよい味」を守りつつ、限られた成分の中で光に対する防御力を高めなければなりません。容易には解決策が見いだせない中、多くの社員に協力してもらい、窓際や洗面所などさまざまな場所に設置して、光による影響の検証とその対策を模索し続けました。

こうした検証を経てたどり着いた設計が、今回、リニューアルしたモンダミンです。今回の経験を通して、一見、解決が困難な課題であったとしても、実際の現場(製品が販売される場面やお客様の手に渡った後)に立ち返り、そこでの検証結果を丁寧に設計に反映することで、その解決策が見いだせることを改めて実感しました。

EPISODE /03

わずか数ミリ、その違いに気づけたからこそ量産が可能に

品質保証部門

研究部門が追求した設計を、いかに高い品質で安定して全国のお客様へ届けるか。それが私たち品質保証部のミッションです。液そのものはもちろん、ボトルの詰め方や箱の設計まで、あらゆる工程の基準を定めます。

このプロジェクトにおいては、量産開始の約半年前、外箱の設計段階で、輸送中にボトルが凹んでしまうことが判明しました。そこからは関係部署との試行錯誤の連続です。実際の輸送環境に近い模擬試験を繰り返すなかで、段ボールの材質やわずか数ミリの厚みの違いが大きく左右することに気付きました。この発見をもとに仕様を再設計し、ようやく納得のいく外箱に仕上げることができました。
いよいよ迎えた量産直前の最終テスト。研究部、生産部、生産技術部……それぞれのプロフェッショナルが集まり、数日間かけてラインのチェックを行いました。すべての課題が解決し、ラインから新しいモンダミンが次々と現れたときには、胸が熱くなりましたね。

EPISODE /04

部署を超えたチームワークによって実現した「剥がせるラベル」

生産部門

生産本部では実際に生産する工場での管理業務を行っています。リニューアルでは、さまざまな生活シーンになじむよう、お好みで剥がせるラベルデザインが採用されました。そこで、ボトルに巻きつけるフィルムのラベルから、シールへと変更になりました。

このシールを貼る工程の調整には非常に苦労しました。従来よりもボトルの素材を薄くしたので、シールの貼り付け位置が凹んだり膨らんだりして安定しないのです。この課題を解決するため、製造ラインだけでなく、生産技術部や品質保証部のメンバー、そして設備メーカーの方々とともに長時間現場に張り付き、地道な調整を重ねた結果、ようやく理想の仕上がりを実現できました。

生産はチームで行うものです。毎日同じことの繰り返しのように見える作業でも、実際には機械の調子や人のコンディションは日々変化します。その状態をしっかりと見極め、事故やトラブルが起きないよう、毎日メンバー全員と対話することを心がけています。

EPISODE /05

いよいよ店頭へ! 仲間がいたからいくつもの壁を乗り越えられた

研究開発部門

店頭で完成した製品を目にしたときは大きな達成感がありました。プライベートで買い物に出かけた際、「ホワイトミント」や「シトラスミント」のボトルが光に照らされていると、品質への確信はあるものの、つい状態をチェックしてしまいます。透明で美しい液色が維持されているのを見て、改めて安堵する日々です。お客様から「ボトルがすっきりとした印象になった」「味もいい」といったお声をいただき、本当に嬉しく感じています。

マーケティング部門

リニューアルの情報が解禁された瞬間、大きな安堵感に包まれました。一つのブランドを生まれ変わらせるという大仕事は、個人の力だけでは到底成し得ません。さまざまな部署のプロフェッショナルたちが同じ方向を向き、手を取り合うことで初めて「変革」は実現するのだと痛感しました。困難な壁に直面しても、背中を押してくれる上司や仲間がいる。チャレンジを応援するアース製薬の風土があったからこそ、新しいモンダミンが誕生したのだと確信しています。

  • ※本記事は、2026年4月に取材した内容です。

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