社員
座談会
アース製薬と共に挑戦してくれる新しい仲間を、採用面接官はどのような視点で見ているのか…。アース製薬が求める人物像や、就職活動中の皆様に向けたメッセージなど、面接官の立場から語ります。
人財マネジメント部門
研究開発部門
営業部門
最近の応募学生の特徴をどのようにとらえていますか? 例えば、5年前と比較して変わってきたと思いませんか?
面接をする側が言うのも変ですが、皆さんとても優秀! 自分で自分の考えを持ち、それを言葉にできる、成長したいという意欲が強く感じられ、応募される学生さんのレベルは格段に上がったと感じています。一方で、優秀な学生は多くなったものの、同質化した感は否めず、個性が輝いている人に出会うことは少なくなったような気がします。イノベーションを起こすために、様々な価値観、発想をもてるよう人財の多様性を大切にしているので、もっとハジけた人、個性的な人にも来てほしいなと密かに期待をしています。
営業も同じ傾向ですね。みんなとてもまじめで、指示通りにきちんと仕事ができそうですし、明るく元気な学生も増えたと思います。ただ、面接時の受け答えが似ている部分が多く、「このフレーズさっきも聞いたな…」と振り返ることもしばしばあります。それぞれのキャラクターを発掘できていないだけかもしれませんが、同質化してきたという意見にはうなずけますね。
最近は大学やインターンシップ、アルバイトで鍛えられている印象がありますね。入社後に、新入社員の方が分析やプレゼン資料などの作り方がとてもうまくて、われわれも若手に突き上げられることもありますし(笑)。確実に基礎レベルが上がった一方で、たしかに突出したキャラクターは少なくなったと感じます。
お二人から見ると、明らかにアース製薬の研究開発職、営業職に向いている人、向いていない人っているでしょうか?一般的な研究、営業ということではなく「アース製薬の」という視点で聞いてみたいです。
研究部に向いている人は、何に対しても好奇心旺盛な人、そして仕事を楽しめる人ですね。一般的に、研究の仕事といえば、例えば大学の研究室や他社の研究機関のように、一つの分野を専門的に突き詰めるイメージだと思いますが、アース製薬の研究部は違います。お客様の生活を豊かにし、喜んでもらえる提供価値は何か?ゴールを自分たちで定め、それを関連部署と協力しながらお客さまに届けるまでが仕事です。
製品のコンセプトから、原材料の選定、処方の検討、香りや色、パッケージ開発に至るまで、担当する守備範囲がとても広いですからね。
そうです。製品開発が仕事ですから、大学の研究室でやっていたこととはまるで違う分野にも携わります。自分の知識や思考、趣味の範疇だけでは限界があり、いろいろなことに興味のアンテナを立てる必要があります。知らなかった世界を知ることが嬉しい人、やったことのない仕事を楽しめる人は、アイデアもたくさん出てきます。「こんな製品があったらお客さまはワクワクするかな?」という興味や、好奇心を持って仕事を楽しめる人が向いていますね。
明確ですね。逆に、研究部に向いていない人は?
はい、こちらもハッキリしています。「基礎研究中心で、実験だけやりたい」、「分析に徹したい」、「虫のことだけ極めたい」といった、100%研究肌の人にはしんどいと思います。製品開発は、さまざまな部署と連携して一つのものを創り上げていきます。コミュニケーションスキルや判断力、自分でやりたいことをもって行動できる意志の力が求められるので、黙々と試験管を振っている研究員のイメージとは真逆かもしれません。
営業部門はどうでしょう?
向いている人というか、人間的に魅力がある人と一緒に仕事をしたいですね。キャラクターが立っている方が相手の印象に残りやすいですし、おもしろみのある人とは話も進みますので、営業的にも優位性があります。営業は小売店や代理店など外部との接点が多く、相手側の事情も含めてなにかと課題が生まれやすい環境にあります。頭を使って、戦略を立てて、相手企業と当社双方にメリットが生まれるよう、Win-Winの提案をするのが営業の仕事です。ある意味タフな環境にあるので、心がたくましく打たれ強いといった、メンタルの強さは必要かもしれませんね。
なるほど。アース製薬の営業と他社の営業との違いについては、どう考えられていますか?
裁量の大きさが、アース製薬らしさといえるのではないでしょうか。それは、取り扱う製品カテゴリーが多岐にわたっていることも関係しています。幅広いカテゴリーを一手に引き受け、大手スーパーや量販店、ドラッグストアなどチャネル別に担当するのが当社の営業の特徴です。豊富な製品力を背景に、自在に戦略を組み立てられるおもしろさがあります。会社の方針や営業全体の戦略の中で、結果を出すための裁量は個人に任されており、どのカテゴリーのどの製品をどう推すかは各営業の戦略次第。ココが厳しいなら他で挽回するなど、コントロールも利きます。相手との駆け引きには頭も人脈も使いますが、手応えがあったときのやりがいは格別ですね。
面接ではどのようなポイントに着目して、アース製薬に向いている人か否かを評価していますか?
ネタバラシになるからあまり言いたくないけどなぁ…(笑)。「大学での研究内容を話してください」という問いかけでは、実は研究内容よりも、その人が「仕事を楽しめる人かどうか」を見ています。自分の研究について思いを込めて話しているか、情景が生き生きと浮かぶくらい楽しげに話してくれる人かがポイントです。自分の興味対象を情熱的に、楽しげに話せる人は、当社の仕事もきっと楽しめるだろうと思っています。実際に今まで採用した研究員は皆、熱く語る人でした(笑)。
アース製薬の面接は、雑談に近いかもしれませんね。他社では、自己PRやスキル、自分の強みなどをきっちり聞くのかもしれませんが、面接を終えた学生からは「雑談みたいで楽しかった」という話をよく聞きます。意図的に雑談っぽくしているのでしょうか?
私の中では面接方法の正解はいまだ見えず、試行錯誤の繰り返しです。ただ、私は一緒に働く人と会話のキャッチボールができるかを、とても大切にしています。学生にとって私たちの面接は雑談に見えるかもしれませんが、会話を通じて、この人となら仕事がスムーズに進みそうか、趣味を含めていろいろなことを楽しんでいるかを知ろうと、面接ではいろいろな角度から質問を投げます。どんな仕事でも、相手理解とそれを踏まえた自分の想いを伝えることが大切だと思うので、こちらの質問を正しく理解してくれているか、そして、具体的に想いをこめて楽しそうに話してくれているかを重視しています。
営業部門はどうですか?ここ数年の面接で印象に残る人はいましたか?
リモート面接が増えたせいか、インパクトが薄くなっているのが少し残念です。決まっていることしか話さず、中にはそのままエントリーシートやマニュアルを読みあげる人もいます。私たちは、学生さんの「素」の部分を引き出せるよう、話を膨らませてたくさんのことを知りたいと思うのですが、形式的な回答ばかりでなかなか素の部分を見せてくれません。アイスブレークのようなトークができるか、かわいがられる要素があるかどうかは、営業的にとても重要なポイントなので、もっと会話を楽しみたい。その人なりのエピソードが聞けて、話が盛り上がるような面接が理想です。
私たちは学生さんの素の表情や個性を知りたいんですよね。リモートという制約もありますが、1次選考は「PR動画提出」に審査方法を変更し、服装自由、撮影場所自由、小道具の使用もOKと、普段の「素」の部分をアピールできる内容にしました。でも、その意図が伝わらなくて、真面目に原稿を準備して読み上げている姿を投稿してくる学生や、緊張でガチガチになっている学生を見つけると、「違う、そうじゃないんだよ!頑張れ!」とつい親心が出てしまうことはありませんか?
あります、あります。私は大変な就職氷河期にあたり、特に面接では本当に苦労しました。その記憶がよみがえって、感情移入してしまうことがあります。内定を持っている学生は、余裕があるのか実に堂々としています。でも、内定を持っていない学生は焦りが先に立ち、本来の力が出せないことが多いのです。そういう姿を見ると、この人をどうにかフォローしたい、心を開いてもらってなんとかいいところを見つけたい、と親心を発揮しちゃいますね。
正直なところ、これじゃ厳しいな…という学生がいると思います。 どんな思いで見ていますか?
やはり、就活マニュアル通りの学生には、「あーあ、残念!もったいない!」と思ってしまいます。つたなくてもいいから、自分の言葉で話さないとね。仕事もそうですが、担当する企業やバイヤーによって同じ製品を提案するにしても話し方や提案の切り口は変わりますし、人と人との商売なのでマニュアル通りの対応はうまくいきません。なので、もっとアウトプットの力をつけてほしいなといつも思っています。
では、残念な面接にならないよう、就活生にアドバイスを贈るとしたら?
必要以上に、自分をよく見せようとしなくていいのです。たとえば、「野球部のキャプテンをやっていました」といった“肩書き”を語るのではなく、どんな思いで野球に打ち込んだか、仲間からどんなキャプテンといわれていたのか、キャプテンとして苦労した部分やチームをまとめるためにとった行動など、自分のリアルな体験談を楽しく話してもらった方が面接官は嬉しいです。就活マニュアルは逆にいらない。見なくてよし! しつこいですね(笑)。
学生のスキルや経験値以上に、会社が求めている「価値観」や「合う・合わない」といったフィーリングの部分が存在するのが、就職活動の難しいところですね。恋愛や趣味、食の好みに近いものがあるかもしれません。同業他社の面接では1次選考で残念な結果となってしまった学生が、アース製薬では100点満点の評価になることもよくあります。もちろんその逆もですが…。会社が求めている人物像になりきったとして、無理をして入社しても後が辛いだけですし、就活マニュアルの通りに面接をして残念な結果だったら、その努力がもったいないじゃないですか。なので、自分の「素」の部分と会社の「素」の部分がマッチするかどうか、これが大切だと思います。
これもフィーリングといわれてしまいそうですが…。私は「一か八か枠」、「スーパーとんがり枠」を設けています(笑)。
イチカバチカ枠!? スーパートンガリ枠!?(笑)
かっこよく言うなら、「一芸枠・ポテンシャル枠」です。見立てが外れるとなかなか厳しいのですが(笑)、よい方に伸びればものすごく輝きそう、というポテンシャルを秘めている学生を採用する枠です。凸凹も、強みを生かした配置により能力が開花して力が発揮できればいいじゃないですか。個人の強みを活かせる環境作りは、組織をマネジメントする私の役目だと考えています。研究部は、適材適所への配置で未知数の力を引き出せるまで組織が成熟しました。採用にもチャレンジ枠があってもいいかな、と。
それを聞くと、意図的ではないですが、営業部門はスーパートンガリ枠だらけかもしれません(笑)。個性的で明るい人、自分の強みを仕事に生かせる人が多いですね。たぶん、誰にでも他人より優れている部分や負けない部分はあると思います。面接でそれを体現できる方、面接を楽しんでいる方が合格するような気がします。
たしかに…。最終面接は社長の前でプレゼンテーションを実施しますが、カラオケを熱唱する人、紙芝居形式で発表する人、サンプルを持参して目の前で科学実験をする人など、自分の持っているポテンシャルを遺憾なく発揮できる方が、合格する傾向はありますね。ユニークなことをしなければ合格しないという訳ではありませんが、伝え方や表現方法は無限大にある中で、自分の強みを「個性」と理解して、楽しんで面接に挑まれる方が合格になっているように思います。アース製薬は特に、そのポテンシャルを受け入れ、さらには伸ばす風土のある会社なので、遠慮はいりません。
面接官も、「落とそう」と思って面接しているわけではありません。未来のアース製薬を共に創る新しい仲間を求めて面接をしていますし、皆さんの強みをさらに伸ばせる環境にありますので、全力でぶつかってきてほしいですね。
それを踏まえたうえで、新入社員に期待したいことはありますか?
新卒のタイミングだからこそ感じられる、会社の空気や色があると思います。それを積極的に感じて、組織に馴染みつつ、たくさんのことに挑戦してほしいですね。アース製薬は若手の挑戦を歓迎し、少々のやんちゃや失敗には寛容な風土がありますから。自分の考えを持って、怖がらずにやりたいことを見つけて挑戦してください。「守破離」という言葉のように、基本の「型」は覚えて体に叩き込んでほしいのですが、自分らしさで型を破ることにも期待したいですね。
会社に長くいると、いろいろなことが「当たり前」になってきてしまいます。今までのやり方が、すべてよいとは限りません。「違和感がある」と発信してもらえると、私たちにとってアラートになります。現状維持は後退と同義です。組織力の向上には新しい視点からの気づきが必要で、新入社員には特にその感覚を大切にして、ぜひ気づきを発信していただきたいです。とくに、アース製薬は、お客様目線を一番に大切にしていますので、会社の中で一番お客様に近い感性をもっているのは、新入社員の方々だと思っています。新しい感性を活かして、効率よく働きながら、お客様に喜ばれる製品をお届けできるよう、皆さん世代の新しい風を社内に吹き込んでもらえたらと期待します。お互いに世代の違う人たちから学び合い、アース製薬を今以上によい会社にしていくために、力を貸してください!
最後にお二人から、就活生への応援メッセージをお願いします。
魅力的な人、個性的な人、挑戦を楽しめる人と一緒に、仕事をしたいです。アース製薬の営業職は、個人に与えられる裁量が大きく、自分の力を試すにはもってこいのフィールドです。チャレンジを重ね成長できる環境が用意されており、非常にやりがいがある会社です。全力で面接にぶつかってきてください!
アース製薬では、入社1年目でも、提案がよければ製品化の道があります。社長自らチャレンジを推奨していますから、どんどん背中を押してもらえますし、周りも協力を惜しみません。やりたいことが描けてチャレンジ精神がある人には、アース製薬は絶対向いています。面接では普段の皆さんの「らしさ」が出せるようにアシストしますから、ぜひ来てください!
面接でお会いできることを楽しみにしています!