トップメッセージ

感染症トータルケアカンパニーとして
世界の人々の安全で快適な暮らしを実現していきます
これまでの事業基盤をベースに、さらにその先へ
アースグループは、昨年より「感染症トータルケアカンパニー」を全面に掲げて活動を進めています。
世界は今なお、新型コロナウイルス感染症の脅威にさらされています。事業への取り組み方や働き方が一変するような急激な変化の中にあって、虫媒介感染症を予防する虫ケア用品をコア事業としてきた当グループとしても、創業以来、事業の根底にある「感染症に立ち向かう」という考え方に立ち返り、より広いフィールドでその使命を果たしていきたいと考えています。
もちろんそこには、これまでのアースグループを支えてきた基礎研究の地道な継続があります。そこから周囲に目を向けると、新型コロナウイルス感染症を背景として、当グループが得意とする「除菌」「消臭」といった分野に、取り組むべきニーズがあることがわかりました。
きっかけとなったのは、日本発の革新的な酸化制御技術「MA-T」です。「MA-T」の普及と価値向上について、オープンイノベーションや産官学との連携を通じて新たな用途を拡大し、これまでにない異業種とも手を組んで課題を解決するなど、事業のフィールドを広げています。
コロナ禍での経験を次の時代に活かしていく
一方では財務基盤の立て直しという課題に取り組む中で、今までのやり方とは変えていこうという意識も強く、これまでに確立してきた技術や営業の基盤を活かしながら、新たな市場を開拓することができました。社内的にも、コロナ禍によってリモートワークやウェブ会議などを導入しましたが、アフターコロナにおいても、その成果を検証しながら良いものは残し、そうでないものは改めていくという姿勢を貫き、状況に応じた最善策を選択していきたいと考えています。
アース製薬は、感染対策を取りながら開催された様々なスポーツイベント等において、「虫ケアステーション」を設置し、虫ケアの啓発活動を実施しています。
こうしたスポーツイベント等での虫ケア啓発活動は、事業そのものを通じて社会課題の解決を目指す「CSV経営」の一環です。2022年10月に、社長直轄の部署として「CSRサステナビリティ推進部」を設置して、さらに活動を強化しています。
「事業を通じて社会に貢献する」をわかりやすく
私は、ESGやSDGsといった社会に対する考え方は、新しい考え方ではなく、もともと私たちが持っていたものであると思います。それがはっきりと明文化されたことで、これまで自分たちがやってきたことと照らし合わせて、より意識して活動していくことができるようになりました。
会社では、「言わなくてもわかってくれるだろう」「ちゃんとやっていてくれるだろう」という思い込みが、失敗の原因になりがちです。やっていることを外に対してもきちんと表明することで、社会に対して約束し、それを果たしていくことができると思います。
2021年5月には、国際連合が提唱する「国連グローバル・コンパクト」に署名し、参加企業として登録されました。事業を通じた社会貢献活動を国際基準で“見える化”するとともに、グローバルにおいても、アースグループのESG経営をさらに推進していきます。
社会のため、お客様のためになることを最優先に

SDGsをはじめ、サステナビリティの目標は長期的な視点に立っており、目標もハードルが高く厳しいものが多くあります。アースグループとしては、できることとできないことを選別しながら、できることは必ずやっていきます。環境負荷の低減など厳しい基準もありますが、最後は社会のため、お客様のためになるということを優先順位として、一つひとつ取り組んでいきたいと思います。
お取引先様に対しても、アースグループの考え方に対して共感を求めていく必要があります。グローバルで見ると、国や地域によって温度感が違うなど課題が多くありますが、特に新しく手を組むところには、必ずアースグループの考え方を提示して一緒にやっていきます。目先の利益よりも、私たちの事業が世の中にどういう価値を生むかということが一番重要です。それが虫ケアをさらに進めて、「感染症トータルケアカンパニー」を標榜した理由です。その点社内にも浸透させ、事業そのものが社会に貢献している会社で働くという喜びを、従業員にも感じてほしいと思います。
感染症ということを考えたとき、事業の展開としてはグローバルを意識せざるを得ませんし、広く地球全体の話だと思っています。世界の人々が安心して暮らせる社会をつくるために、アースグループがお役に立てるという自覚と責任を持って、持続的に成長しながら、新しいことにも挑戦していきます。
2022年12月
代表取締役社長CEO