マテリアリティ特定
マテリアリティ特定
当社は、ステークホルダーの皆様のご期待にお応えし、当社グループが長期にわたり発展し続けるためには、さまざまな社会課題の企業活動への影響を認識、評価し、経営上の重要課題を明確にする必要があると考え、2021年に重要課題(マテリアリティ)を定めました。 今後、サステナビリティ社会の実現に向けて当社グループの事業特性や経営資源を活かした取り組みを行っていくため、重点テーマと、それに紐づいた目標・KPIを策定しています。
マテリアリティ特定のプロセス
以下のプロセスでマテリアリティを特定しました。
-
STEP1
- 課題の
抽出 -
- サステナビリティ分野における国際的なフレームワークやガイドライン等を参考に課題を抽出
- 課題の
-
STEP2
- マテリアリティ
特定 -
- CSRサステナビリティ推進委員会および部門長により、当社の方向性を踏まえ、事業における課題の重要度を評価し、マテリアリティ(案)を作成
- マテリアリティ
-
STEP3
- 重要度の
評価 -
- 経営層・社外取締役へのインタビューを経て、取締役会により審議の上、5つのマテリアリティを承認
- 重要度の
マテリアリティ 気候変動への対応
環境認識と基本的な考え方
当社は、「生命(いのち)と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する」ことを目指す企業として、気候変動への対応は、中長期的な企業価値に関わる経営課題であると認識しています。また、気候変動による平均気温の上昇、降水パターンの変化をはじめとした異常気象の激甚化などが、当社事業のバリューチェーン全般に影響を与える可能性もあります。地球環境と調和した事業活動を基本にして、全ての事業において気候変動の課題解決に向けて積極的に取り組んでまいります。脱炭素社会への移行に貢献するため、当社は下記に取り組みます。
- CO2排出量を削減します。
- 電力の再生可能エネルギー化を進めます。
マテリアリティ 地球環境問題への配慮
環境認識と基本的な考え方
バリューチェーン全体に関わる環境問題に配慮することは、当社事業の持続可能性に直結する課題であり、資源の有効活用と廃棄物削減に向けた取り組みは、原材料調達から製品設計、生産、使用、廃棄にいたる各段階における事業リスクの軽減のみならず、企業価値の向上に貢献するものであると認識しています。
当社は、「生命(いのち)と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する」を基本理念に、あらゆる事業活動において地球環境保全に配慮し、積極的に世界の人々の暮らしに貢献することを宣言しています。バリューチェーン全体に関わる環境問題を当社事業のみならず地球の持続可能性に直結する課題と捉え、環境負荷低減に貢献するため、当社は下記に取り組みます。
- モノづくり(研究開発から生産)に関わる水の使用削減や循環に取り組み、使用効率を向上させます。
- 循環型会社を目指し、資源削減・有効利用をします。
- アースECO基準を定め、環境に配慮した製品の拡大を推進します。
マテリアリティ 持続可能な調達の推進
環境認識と基本的な考え方
当社は「生命(いのち)と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する」という経営理念に基づき、全てのお取引先様とのパートナーシップを構築し、持続可能な調達を推進しています。公正・公平で倫理的な関係を保ちながら人権・安全衛生・環境に配慮した調達が、当社の企業価値創造に繋がるとともに、社会全体の持続可能な発展に貢献すると認識しています。
また、国連グローバルコンパクトに賛同し、2017年から「アースCSR調達ガイドライン」を掲げ、調達に関わる社員一同でCSR調達に取り組んできました。2020年8月にはCSRに関する近年の動向や国際社会の要請などに鑑み、同ガイドラインを改定、その後「サステナブル調達ガイドライン」と改名しました。さらに、2023年8月にはサプライヤー行動規範を制定し「お取引先様へのお願い」としてすべてのお取引先様へ周知を行っています。
マテリアリティ 安心で快適な暮らしに貢献する製品・サービスの提供
環境認識と基本的な考え方
当社のモノづくりにとって、お客様目線に立った高品質で安心・安全な製品・サービスを提供し続けることが最も重要な社会的責任です。当社は、この社会的責任を確実に果たしていくことが、企業価値を保全・向上させるための絶対条件であり、当社の企業価値を形成する礎であると認識しています。
私たちアース製薬は、経営理念に基づき、製品開発、資材調達、生産、物流、販売、お客様とのコミュニケーションのバリューチェーン全体で、お客様に安心・安全な製品やサービスをお届けすることを追求しています。
- お客様のお気づきに真摯に耳を傾け、安心・安全な製品やサービスの提供を通じて、新たな価値を創造します。
- 商品が消費される瞬間まで品質を追求することで、お客様に信頼されるブランドを築きます。
- 法令遵守はもとより、アース製薬独自の「品質マネジメントシステム」の考え方に基づき、品質に関する各国・各地の情報を把握し、安心安全な製品の品質向上を図ります。
安心で快適な暮らしに貢献する製品・サービスを提供するため、当社は下記に取り組みます。
- お客様の満足と信頼を損ねる品質重大事故をゼロにするため、自社工場、製造委託先工場の定期品質監査実施率を向上させます。
- 関連法令を遵守し、違反につながる重大事故をゼロにするため、教育訓練年間計画の実施率を向上させます。
マテリアリティ 多様な人財の活躍を支える職場の実現
環境認識と基本的な考え方
アースバリュー「人がすべて」の価値観に基づき、日々、多様な人財の活躍を支える職場の実現を目指しています。多様な人財が活躍し、成長と働きがいを実感できる職場こそが長期的な価値創造に繋がると認識しています。アースポリシー・バリューに共感する多様な人財の活躍を支え、エンゲージメント高く働ける職場環境の整備・社内文化の醸成を実現していきます。
当社グループは、経営理念や経営目標を実現するための人財に対する施策を明文化するために、人権方針・労働慣行方針のもと、「アース人財理念」および「アース人財マネジメント方針」を策定しています。
人財理念、人財マネジメント方針に基づいた、当社グループにおける取り組みの基本的な考え方は下記のとおりです。
- 人権尊重
- 「事業が求める人財育成・活躍できる仕組み作り」の実現
- 「多様な人財がエンゲージメント高くキャリア形成できるwell-being」の実現
経営基盤の強化
環境認識
アース製薬は、コーポレートガバナンスの充実に取組み、役員および従業員一人ひとりが法令順守はもとより高い企業倫理に則ったコンプライアンスを徹底します。また、事業活動に影響するさまざまなリスクを適切に管理し、包括的腐敗防止(贈収賄・インサイダー取引等)を徹底することによる公正な取引を行い、あらゆるステークホルダーから信頼される経営を推進していくことが重要であると認識しています。
アース製薬のマテリアリティ(重要課題)
カテゴリ | マテリアリティ(重要課題) | 重点テーマと主な施策 | 目標・KPI | SDGsとの対応 | 短期目標(2023年度)実績 | |||
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目標 | 実績 | 評価※ | 特記事項 | |||||
環境 | 気候変動への対応 | ●CO 2 排出量を削減します。 | ●CO 2 排出量削減: 2020年比で(Scope 1, 2) ・14%削減(2023年) ・28%削減(2026年) ・46%削減(2030年) |
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CO2排出量14%削減 | 29.8%削減 | 〇 | - |
●電力の再生可能エネルギー化を進めます。 | ●再生可能エネルギー化: ・工場の再エネ化 [再エネ率60%](2023年) ・研究所の再エネ化 [再エネ率90%](2026年) ・オフィス*の再エネ化 [再エネ率95%](2030年) *テナントオフィスを除く |
工場の再エネ化完了(再エネ率60%) | 工場の再エネ化完了(再エネ率56.3%) | 〇 (△) |
工場の使用量の減少、掛川工場の休止により、再エネ率は60%に届かず | |||
地球環境問題への配慮 | ●モノづくり(研究開発から生産)にかかわる水の使用効率を向上させます。 | ●水の使用効率の向上: 2020年比で ・3%向上(2023年) ・6%向上(2026年) ・10%向上(2030年) |
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水使用効率3%向上 | 3.5%向上 | 〇 | - | |
●循環型社会を目指し、資源を有効に活用します。 | ●工場・研究所からの産業廃棄物等のゼロエミッション: ・処理委託先の状況調査・見直し(2023年) ・工場と研究所のゼロエミッション(2026年) ・工場と研究所のゼロエミッションの維持(2030年) |
処理委託先の状況調査・見直し | 処理委託先に処理方法、埋め立て処分状況等をヒアリングの上、見直しを継続実施中 | 〇 | 最終処分率:1.1% | |||
●アースECO基準を定め、環境に配慮した製品の拡大を推進します。 | ●アースECO基準設定(2023年) ●アースECO基準対応製品の拡大と情報開示の推進(2026年、2030年) |
アースECO基準設定 | 達成 | 〇 | 2022年設定済み | |||
持続可能な調達の推進 | ●環境などに配慮した製品包装材料の調達を推進します。 | ●森林認証紙の使用率(重量): ・使用率を10%以上(2023年) ・使用率を30%以上(2026年) ・使用率を70%以上(2030年) |
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森林認証紙使用比率10%以上 | 11.45% | 〇 | 森林認証紙 338t/紙器全体 2,951t | |
社会性 | 安心で快適な暮らしに貢献する製品・サービスの提供 | ●お客様の満足と信頼を損ねる品質重大事故をゼロにするため、自社工場、製造委託先工場の定期品質監査実施率を向上させます。 | ●定期品質監査実施率: 100%を維持(2023年、2026年、2030年) |
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品質監査実施率100% | 100% | 〇 | 36箇所/36箇所 |
●関連法令を遵守し、違反につながる重大事故をゼロにするため、教育訓練年間計画の実施率を向上させます。 | ●教育訓練の実施率: 100%を維持(2023年、2026年、2030年) | 教育訓練実施率100% | 100% | 〇 | 15箇所/15箇所 | |||
多様な人財の活躍を支える職場の実現 | ●年次有給休暇の取得を促進します。 | ●有給休暇取得率: 70%以上を維持(2023年、2026年、2030年) |
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有給休暇取得率70%以上 | 84.9% | 〇 | 夏季計画年休(拡大選択制)有休奨励日設定(年5日)実施 | |
●女性活躍推進のため、女性管理職相当に占める女性の割合を上昇させます。 | ●女性管理職比率: ・10%以上(2023年) ・18%以上(2026年) ・30%以上(2030年) |
女性管理職比率10%以上 | 11.4% | 〇 | 32名/281名 | |||
ガバナンス | 経営基盤の強化 | - | - |
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- | - | - | - |
※ 〇:計画通り、△:遅れあり