お客様目線の取り組み
お客様目線の取り組み
安心・安全への取り組み
アース製薬では、環境負荷の低減や循環型社会の形成に向けて、製品開発、資材調達、生産、物流、販売のバリューチェーン全体で、地球温暖化防止、省資源、廃棄物削減、化学物質の削減や適正管理などに取り組んでいます。

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1.設計
お客様が実際に使用される状況を想定し、空気中の濃度の測定を独自に行うことで、適正な成分を適量使用し、効力と安全性を確保した設計を行っています。
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2.製剤評価
何種類にもわたる毒性試験を実施し、安全性を担保しています。また薬機法、毒劇法など、いくつもの法律*も遵守しています。
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3.生産
設計品質に基づき工程規格の設定を行います。その規格に対して試験を行い、合格した製品を出荷することで安全品質を保証します。
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4.使用
分かりやすい表示や誤使用防止機能などの製品説明を記載し、安全への配慮を行っています。ご家庭におけるお子様の誤使用を防止するための機能を設けています。
*薬機法(旧薬事法)、毒物及び劇物取締法、化学物質審査規制法、化学物質排出把握管理促進法、高圧ガス保安法など
研究開発
世界の人々の生活環境の向上に向けて、増え続ける害虫被害に立ち向かう製品開発「ゼロノナイトG」
新規有効成分テネベナール(一般名:ブロフラニリド)を配合した不快害虫用駆除剤「イヤな虫ゼロデナイト」は、2022年2月に発売してから多くのお客様にご愛顧いただいております。その第二弾として、2023年2月にテネベナールを有効成分とするトコジラミやゴキブリに効くくん煙剤「ゼロノナイトG」を発売しました。テネベナールは、既存の駆除成分に抵抗性を示すトコジラミ(スーパー・トコジラミ)やゴキブリに高い駆除効果があるだけでなく、1年に1度の処理で長期間効力を発揮し続けられることが最大の特長です。
蚊などの衛生害虫による感染症の被害や、抵抗性トコジラミやゴキブリ、外来アリなどによる生活環境への被害など、害虫がもたらす被害は今や世界中で大きな社会問題となっています。
中でもゴキブリは不快感を与えるだけでなく、食品を汚染したり、アレルギーを引き起こしたり、物品を損傷するなどの被害を及ぼす可能性があります。また、トコジラミは欧米を中心に世界中で被害が深刻化しており、国内でも、宿泊施設での被害が昨今話題となり、風評被害にもつながりはじめています。これらの被害拡大を食い止めるべく、既存の駆除成分では駆除の難しい抵抗性ゴキブリや抵抗性トコジラミにも効果的な駆除剤の開発が急務とされる中、当社は、テネベナールを有効成分とした「ゼロノナイトG」を開発しました。
害虫がもたらすあらゆる社会問題を解決するため、外来アリやムカデなどの不快害虫を駆除する「イヤな虫ゼロデナイト」、ゴキブリやトコジラミを駆除する「ゼロノナイトG」を皮切りに、業務用用途での展開や世界展開も視野に入れながら、今後もテネベナールをはじめとした新しい駆除成分や技術を活用した製品開発で世界の人々のQOLの向上に貢献し続けていきます。

左:ゼロノナイト イヤな虫用 1プッシュ式スプレー 60回分
中央:ゼロノナイト イヤな虫用 くん煙剤 6~8畳用
右:ゼロノナイトG ゴキブリ・トコジラミ用 くん煙剤 6~8畳用
①テネベナールの驚くべき特長
三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社が開発したテネベナールは、50年ぶりに発見された新規作用性を持つ害虫駆除成分で、不快害虫だけでなく、既存の駆除成分に抵抗性を示すトコジラミ・ゴキブリなどの衛生害虫にも高い効果を示します。このテネベナールにいち早く着目し評価していく中で、1年にたった1度の処理で高い駆除効力を発揮し続けられるという驚くべき特長を発見しました。
②アース製薬の製剤技術との融合
実際のお客様の生活シーンにおいてテネベナールの特長を活かすためには、1度の処理で部屋のすみずみまでテネベナールを行き渡らせる必要があります。当社は検討を重ね、今まで培ってきた製剤技術とテネベナールを組み合わせて、誰でも簡単にテネベナールを部屋中に処理できる害虫駆除剤を開発しました。

③ 抵抗性トコジラミ被害の深刻化
トコジラミはヒト吸血性の害虫で、刺咬されると激しい痒みを引き起こします。吸血時以外は家具の隙間や壁の亀裂等に潜んでおり、夜間に徘徊して吸血するため、被害者本人が直接害虫を駆除することは困難と考えられてきました。また、害虫駆除業者に駆除を依頼しても、根絶には多くの手間と費用を要してしまいます。さらに、従来トコジラミの駆除にはピレスロイド系や有機リン系の駆除剤が用いられてきましたが、最近では日本を含めた世界各国で既存の駆除剤に抵抗性を示すトコジラミが確認されており、その駆除をさらに困難なものにしています。刺咬されることによる激しい痒みだけでなく根絶することの難しさから、抵抗性トコジラミは人々に多大な身体的・精神的苦痛を与えています。

④害虫被害宅での実使用試験
開発したテネベナールを有効成分とした害虫駆除剤を抵抗性トコジラミの被害に日々苦しんでおられる方々のお宅で使って頂いたところ、既存製剤を何度処理しても全く駆除できなかったトコジラミを、たった1度の処理で完全に駆除することができました。そして、その後も1年以上被害が再発せず、住人の方から感謝のお声もいただくことができました。この成果は学会においても発表し、その有用性は国内外の研究者や害虫駆除業者などの専門家にも認められています。
⑤第二弾「ゼロノナイトG」として製品化
当社は、使いやすさと驚きの効果を兼ね備えた画期的な害虫駆除剤を害虫の被害に苦しんでおられるお客様のもとへいち早く届けるため、第一弾としてアリやムカデなどの不快害虫に効く「イヤな虫ゼロデナイト」を、そして第二弾としてトコジラミやゴキブリに効く「ゼロノナイトG」を発売しました。「ゼロノナイトG」は、1年に1度の処理で深刻な被害をもたらす抵抗性トコジラミや抵抗性ゴキブリを徹底駆除し、人々に健やかな生活を提供します。
今後も新しい駆除成分や技術を活用した製品開発で世界の人々のQOLの向上に貢献し続けていきます。
※ テネベナール(一般名:ブロフラニリド)は三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社の登録商標です。
殺虫成分フリーの安心・安全な社会に役立つ製品開発「アース シラミとりローション」
2021年8月に発売した「アース シラミとりローション」は、日本では40年ぶりに承認された新規シラミ駆除剤です。この「アース シラミとりローション」は、アタマジラミに困っている子どもたちを救うという、社会に役立つ製品開発を目的としました。今回、この製品の開発エピソードとアタマジラミ症に困っているお客様に商品を届けるための活動をご紹介します。

①アタマジラミの被害実態の調査
現在、沖縄ではアタマジラミの被害が深刻な状況にあり、多くの子どもたちが長い間苦しんでいます。そのほとんどのアタマジラミは殺虫成分に抵抗性(薬剤が効かない)を持ち、従来のシラミとりシャンプーでは駆除できず、お客様や医師から「抵抗性アタマジラミにも効く商品」が求められていました。
②殺虫剤フリーへの挑戦
世界的に問題になっていたピレスロイド系殺虫成分に抵抗力を持つアタマジラミに対して、欧米では殺虫剤フリーのシラミ駆除剤が開発・使用されています。当社はその有効成分である「ジメチコン」に着目し、優れた駆除効果と安全性、べたつかない使いやすさを両立した「アース シラミとりローション」を開発しました。
③日本のシラミ駆除剤として初の抵抗性アタマジラミと卵の駆除効果
琉球大学医学部の協力を得て臨床試験を行った結果、抵抗性アタマジラミ駆除剤としての有用性と安全性が認められました。また、ピレスロイド系殺虫成分を有効成分とする従来のシラミ駆除剤は、卵の中まで殺虫成分が浸透しないため、幼虫が発生するタイミングで何度も使う必要がありました。それに対し、「ジメチコン」は卵の中まで浸透し、幼虫の発生を防ぐことで再発予防にもつながります。アタマジラミ症は周囲への感染を防ぐためにも早期完治・再発予防が大切で、沖縄だけでなく、抵抗性アタマジラミが少ない地域でも「アース シラミとりローション」の使用を推奨しています。
④お客様からのうれしいお声とみえてきた課題
2021年発売以降、実際に使って頂いたお客様からうれしいお声も頂いています。アタマジラミに感染している子どもたちは、学校の授業でプールに入れないといった不都合が生じています。商品使用後のアンケートでは、「アタマジラミはすぐに全滅し、プールにも入れるようになった」と喜んでいただけました。その一方で、抵抗性アタマジラミの存在や「アース シラミとりローション」の効果は、医療・教育現場、一般のお客様にはまだ十分には浸透していないことが課題となっています。
⑤アタマジラミに困っているお客様に届けるために
当社はアタマジラミに困っているお客様に商品の情報が届くよう、医療関係者や養護教諭へアタマジラミの正しい知識や有効な駆除法の啓発を行い、「アース シラミとりローション」が医療・教育現場にも広まるような活動に取り組んでいます。
⑥子どもたちの笑顔を守るべく
「アース シラミとりローション」は、当社の研究開発の英知を結集し、お客様目線で開発された、殺虫成分フリーの安心・安全な、社会に役立つ商品です。今後も「生命(いのち)と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」という経営理念のもと、お客様により安心・安全で、健やかな生活を送っていただけるような製品の開発や啓発活動を続けてまいります。
知財戦略
知的財産に対する考え方
アース製薬は、知的財産を重要な経営資源と捉え、事業戦略、研究開発戦略と一体的に知的財産戦略を推進することで、競争優位性の確保、事業拡大、収益向上を目指しています。知的財産を広く活用することで当社の革新的な技術を保護し、その技術に裏付けされた独創的な商品や、社会課題を解決するイノベーティブな商品を市場に届けることで、持続可能な社会に貢献できると考えています。
研究開発部門においては、「生命(いのち)と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」という経営理念のもと、「お客様目線」を大切に、たゆまぬ新商品の開発と既存サービスの改良に取り組んでいます。商品開発の初期段階から研究開発部門、マーケ部門、知的財産部門が連携し、開発過程で生まれた技術、デザイン、ネーミング、キャッチフレーズ等を保護するため、適切なタイミングで、複数の知的財産を活用する「知財ミックス」を推進、実行しています。
「知財ミックス」により、市場に投入される独創的な商品の技術、デザインを特許権・意匠権で保護し、同時にブランド育成を進め、商標権で保護することで、長くお客様に選ばれ、愛される商品づくりに貢献できると考えています。
研究所・本社に知的財産部門を配置し、技術開発やデザインの状況を迅速に捉えることで、「知財ミックス」を推進し、事業戦略・研究開発戦略と一体的に知的財産戦略の実行につなげています。
知的財産方針
国内外の事業戦略・研究開発戦略に沿って、知的財産の確実な保護と、第三者の知的財産権に対するリスクを最小化し、事業の自由度を確保する「守り」の知的財産活動を着実に行っています。
同時に、市場における競争優位性の確保や第三者に対する参入障壁を意識した特許ポートフォリオを構築する「攻め」の知的財産活動も推進しています。この「守り」と「攻め」の両面をバランスよく実行していくため、社内外での研修・OJT・ジョブローテーションなどを通じた人財教育・育成にも力を入れています。
また、知的財産を中心にさまざまなカテゴリー・媒体から情報を収集し、技術動向の分析・把握に努め、その成果を研究開発部門と共有しながら、研究開発戦略や知財ポートフォリオの立案などでの活用を進めています。この取り組みを深化、発展させながら経営・事業戦略への貢献を目指しています。
知財マネジメント体制
知的財産部門は、研究開発部門管掌役員のもと、研究開発部門と密接に連携した知的財産活動を行っています。知的財産戦略の策定、ポートフォリオの管理、出願・権利化、調査・解析などの業務を関係部門と連携しながら進めています。
当社では、知的財産活動の各フェーズにおいて事業部門や研究開発部門と連携して協議・意思決定を行っており、事業戦略・研究開発戦略に沿って進めています。重要な事案については、各部門の執行役員が出席する戦略協議会にて報告、審議を行い、必要に応じて取締役会にて審議がなされています。
当社グループ全体においては、研究開発戦略に基づいた知的財産活動を中心に、各事業部門やグループ会社と連携し、新たな知的財産の創出推進や模倣品対策などに取り組んでいます。
事業に密接した実行体制図

知的財産活動の実績
事業強化と将来の事業推進に貢献する、知的財産活動のさらなる拡大・充実を目指します。
1 特許保有件数
競合相手に対する競争優位性を獲得するため、研究開発で得られた成果に対して戦略的に権利取得を進め、参入障壁を意識した強い特許ポートフォリオの構築を行っています。
知的財産活動の拡大・充実を図ることにより、2020年から2024年までの5年間で特許権保有件数は97件増加し、競争優位性の確保、収益の向上に向けて取り組んでいます。

2 グローバルかつカテゴリーを超えた技術・デザインの転用事例(ウイングヘッド)
当社は2016年12月にタイでウイングヘッドのエアゾールキャップを搭載した殺虫エアゾール「ARS JET GOLD」を発売しました。エアゾールキャップの側面に指を掛けるための羽根をつけることで、手の小さい方や握力の弱い方でも楽にエアゾール缶を持つことができるようにしたものです。このウイングヘッドのエアゾールは「革新的な機能とデザインを備えたエアゾールアクチュエーター」として、2018年2月にタイエアゾール協会から “Innovation – Package Design Award”を贈られました。
「お客様目線」を重視して開発されたウイングヘッドのエアゾールは、優れた技術、デザインとしてグローバルかつカテゴリーを超えてアジア地域を中心に各国で活用されており、日本では「らくハピ エアコン洗浄スプレー Nextplus」に搭載し、販売されています。
ウイングヘッドの技術、デザインは日本だけでなく、中国やタイなど、アジア地域でも特許権・実用新案権、意匠権を取得しており、グローバルで活用されています。


知財基盤の強化
知的財産戦略の実行のため、本社および研究所に知的財産担当の人員を配置し、関係部門と緊密な連携が取れる体制としています。研究部門における知的財産に対する意識を高める教育・啓発活動、また知的財産部門においては幅広い技術分野から人財を募り、ジョブローテーションなどを通じて知的財産戦略を実行する幅広い知識・スキルを持った人財育成に取り組んでいます。
また当社グループ会社間で知的財産面の課題・情報の共有、協議を行う会議を定期的に開催しており、人的交流も含め知的財産における連携を強化し、当社グループ一体となった知的財産活動に取り組んでいます。
グローバル知財戦略(知財活動)の推進
成長ポテンシャルの高い海外事業において、さらに成長スピードを加速させ、グローバル展開を強化していくためには、当社グループ全体の事業展開を支えるグローバル知財活動の推進が不可欠です。
特に、模倣品の発生は消費者の安全で快適な暮らしを脅かし、当社ブランドイメージの毀損につながるため、模倣品対策は重要な課題と認識しています。この問題に対し、当社は新興国においてECサイトの模倣品を監視し、排除に取り組んでいます。また、当社と現地グループ会社が緊密に連携して模倣品対策と商品のブランド価値保護を進めています。
培ってきた衛生管理の技術でイノベーション創出
2018年、アースグループにおいて総合環境衛生事業を展開しているアース環境サービス株式会社は未来医療・先端医療におけるイノベーションを創出し、早期実用化・産業化を図ることで人々の健康に貢献することを目的に「Nakanoshima Qross」(大阪府大阪市)に参画しました。衛生管理の分野で培った知識や技術、衛生管理や環境維持(設備構造を含む)が学べる日本で唯一の衛生管理に特化した教育訓練用CPC※(彩都総合研究所〈T-CUBE〉内)を活かし、未来医療を担う環境の最適化を図ることで、より安全で効率的な医療技術や生産現場の開発をサポートしていきます。
※CPC(Cell Processing Center):細胞培養加工施設
品質保証
①製品試験時の試験担当者への安全配慮、試験精度・効率化アップ
原料は、適切な試験項目と方法に基づいて評価を行っています。また製品は、法令に基づいた試験項目および製品機能に合わせた試験を実施しています。
試験にはさまざまな検査・分析機器を使用しますが、一度に大量の試験検体について有機溶剤・試薬で処理するものを対象に、試験の信頼性・業務の効率化・試験従事者の安全性を確保することを目的として、処理作業の自動化を目指しています。
実例として、浴用剤「温泡」の有効成分含量測定用検体の自動処理装置を品質保証部が、外部機械メーカー様と直接やり取りを行い、当社の試験内容に則った独自の機械設計・作製・運用をしています。それによって、信頼性・効率化・安全性アップの確保ができ、試験時に使用する有機溶剤の使用量・廃棄物削減にもつながっています。また試験時は、大量の香り有り製品を一度に取り扱う為、試験従事者への配慮で試験室に空気清浄機を設置し環境改善を図りました。

②お客様目線における最終製品・実使用試験の実施
お客様が実際に使用される状況を想定した試験を行い、安全にかつ正常に製品が機能することを担保し、常に一定の品質が担保されているかを確認しています。

らくハピ くるくるバブルーン お風呂まるごと噴射試験で噴射状態や噴射量を確認。
③製品の継続的な安心・安全を確保する
製品は、薬機法等関係法令に基づき製造・品質管理を行っています。
品質を維持する為、クオリティーカルチャー(品質に関する企業風土・文化)の醸成を目的に自社工場では品質保証部・生産部門への定期的な勉強会・品質監査を実施、国内外を含めた生産委託先および原料メーカーの品質監査を実施し、品質改善を図ることでより緊密な協力体制・信頼関係を築き、お客様目線に基づいた品質確保の考えを共有化して、ものづくりに生かしています。また、お客様のお気づきを活かす窓口部に寄せられるご意見・ご要望を調査して設計・生産部門にフィードバックすることで製品品質の向上も図っています。
試験データの改ざん防止においては、試験機器の管理・成績書の作成を行うシステム(品質管理システム)を使用し、ログイン制限・パスワード設定を行い、監査証跡機能を利用して一連の照査等を行うなど、データの信頼性を確保しています。

社内勉強会
工場における品質向上に向けた取り組み
工場の衛生管理については、アース環境サービス(株)の衛生管理事業の強みを生かした防虫・防鼠対策を実施しています。さらに、ネット帽の着用、粘着シートの活用、その場所にふさわしい服装への更衣など、さまざまな取り組みを行っています。
生産ラインでは、目視検査やカメラ検査装置・金属検出器などを利用して異物検査を行っており、お客様に安心・安全でより良い製品の提供を行っています。また、管理者や産業医などによる安全衛生パトロールを定期的に実施しています。社員家族向けの工場見学会を行うことで、自発的な作業環境の改善につなげています。

全身のほこりを除去するエアーシャワー
お客様目線の徹底
お客様相談室から「お客様のお気づきを活かす窓口部」へ
アース製薬は、2021年4月より部署名を「お客様相談室」から「お客様のお気づきを活かす窓口部」へと変更しました。当社は、お客様が抱えている暮らしの課題に対して、お客様のご意見を商品開発に活かすことで、お客様の生活が少しでも快適になることを目指し企業活動を行っています。部署名の変更は、この活動の最前線に立って取り組んでいく意思表明でもあります。
実際にお申し出をお聞きするということは、耳が痛いことも多いですが、そのようなご意見も真摯に「お客様のお気づき」として捉え、新製品の開発や既存製品の改善に活かし、お客様に同じご迷惑をおかけしない製品づくりを行っていきます。

お客様のお気づきを活かす窓口部の様子
有効期限に対する問い合わせ対応
お客様に安心して製品やサービスを受け取って使用していただけるよう、お客様の問い合わせを常に分析し、お客様の声を活かした改善を積極的に取り組んでいます。有効期限に関する問い合わせは、お客様の問い合わせ内容の内訳の約9%(2024年自社データ参照)を占め、問い合わせ件数としても多く、課題としていました。「少なくとも製造後、3年は使用できます」とお答えしていますが、製造された年月がわからないという返信もあることから、製品に記載されている製造ロットから製造年月を簡単に調べられる方法をWEB上に開示できないか検討し、2024年から運用しています。これによって「製品が使えるかどうか調べられてよかった」などのお声をいただいています。これからも、お客様の大切なお声を製品・サービス提供に活かしていきます。