アース製薬

社会貢献活動

基本的な考え方

アース製薬は、教育活動と啓発活動の両輪で、さまざまな活動を通して会社・製品の価値向上と認知拡大を目指しています。

また、地域(自治体)が抱える社会課題を、事業領域において解決し、地域社会に貢献することも目指します。

社会貢献活動方針

アース製薬は、「生命(いのち)と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」の経営理念に基づき、事業活動と社会課題解決のための事業の連携による価値創造を目指します。当社は虫媒介感染症から命を守るため、衛生環境の向上を目指しています。また生活の質を向上させ未来への発展に寄与するため、事業と関わりの深い分野や事業を展開する世界の地域・コミュニティを中心に積極的に社会貢献活動を実施します。

  • アースグループの得意とする「衛生」「生活」を中心とした技術や知識、製品などを通して、社会に貢献します。
  • 豊かなライフスタイルの実現に向けて、「スポーツ」「文化」「社会福祉」をはじめとした活動を支援します。
  • 社員一人ひとりが、自ら社会貢献活動に取り組めるよう、社員参加型支援の環境づくりを進めます。

事業と関わりが深い分野における社会貢献

教育CSR

地域住民が衛生害虫に対する正しい知識を身に着けることで、虫媒介感染症から身を守り、その感染拡大を防ぐことが可能になります。アース製薬では、研究部で飼育している100種類以上の昆虫類を、研究機関や学校の教育プログラムなどに教材として提供することで、科学の発展や人材育成に貢献しています。
また毎年、大学の研究室や高校・中学校の生物部等にクロゴキブリやチャバネゴキブリ、ヒトスジシマカなどの衛生害虫を中心に多数の飼育昆虫を提供しており、研究や実験、授業、展示、写真撮影など、さまざまな用途に使用していただいています。近年はオンラインによる授業や昆虫飼育施設の見学も行っています。

2024年度(1月~12月)は、昆虫譲渡は27機関に19,357匹、講演・授業は18機関に29回(延べ769人)実施しました。

昆虫譲渡数と譲渡機関数の推移

  2022年 2023年 2024年
昆虫譲渡数 8,570 5,123 19,357
譲渡機関数 28 23 27

講演・授業数と対応機関数の推移

  2022年 2023年 2024年
講演・授業数 6回(延べ210人) 20回(延べ681人) 29回(延べ769人)
対応機関数 6 10 18
教育CSR(長崎県立長崎南高等学校(スーパーサイエンスハイスクール指定校))

長崎県立長崎南高等学校(スーパーサイエンスハイスクール指定校)

子ども向け口腔ケア啓発イベント

お口の健康維持は、全身の健康維持のためにも大切です。当社は、幼少期からの口腔ケア習慣の定着を応援するため、全国の幼稚園等に口腔ケア啓発イベント「モンダミンキッズイベント」のコンテンツをお届けしています。クイズや体操を通し、楽しみながら学べる本イベントは大好評で、多くの施設からお申し込みを頂いております。ご参加施設や保護者の方々からは、「子ども達が自分から口腔ケアをするようになった」との喜びの声などがたくさん寄せられています。
今後も口腔ケア習慣の啓発を推進し、多くの人々の生涯の健康保持に寄与することを目指してまいります。

子ども向け口腔ケア啓発イベント

緑を育む楽しさを啓発

ガーデニングをせっかく始めても、半数近くが栽培に失敗してやめてしまうという消費者データがあります。アースガーデンは誰でも虫・病気対策が簡単にできる商品「ロハピ」を2020年に発売。食品原料生まれなのにしっかり効果があり、化学農薬に抵抗がある方でも安心して使えます。また、2018年からLINEで栽培のコツや虫・病気のお困りごとを無料で気軽に相談できる「ガーデニングのお悩み解決ホットライン」を作り、失敗を防いでガーデニングを続けられるようサポートしています。友だち登録数は年々増加し、2024年には43万人を突破しました。年間対応件数も増加を続け、2024年は14.4万件を超えるお問い合わせをいただきました。
また、植物を育てることにより環境意識や思いやりの気持ちを醸成したいという考えから、小学校で植物の育て方や土づくりなどを教える植育授業の実施や、自治体との連携による地域の緑化活動支援としてのガーデニング講習会や植物の苗の配布など、啓発イベントを積極的に行い、植物を育てる楽しさや魅力を伝えています。

緑を育む楽しさを啓発
「ガーデニングのお悩み解決ホットライン」

バスライフ推進活動

アースグループにおいて入浴剤事業を展開している株式会社バスクリンでは、入浴を通じて健やかで心地よい生活を提供することを目的に「バスライフ推進活動」を行っています。
バスライフに関わる活動として、講演活動(学生向けの課外授業・介護施設での入浴法指導・海外向けの入浴文化啓発等)、温泉地との地域共創活動(温泉地でのワーケーション実証実験・シンポジウムやイベント協力等)、アスリート支援(入浴法指導・入浴剤提供・大会協賛等)などを実施しています。
2024 年は入浴剤をつくる入浴剤の啓発活動については 23 箇所、累計607 人に実施しました。豊かなバスライフ、快適なバスタイムにつながるよう、今後もバスライフ推進活動に励んでいきます。

バスライフ推進活動

社員参加型の社会貢献活動

地域のごみ拾い

アース製薬では2016年より、千代田区にあるアース製薬本社や近隣のグループ企業の方々に声をかけて、就業時間の朝10分で、地域のゴミ拾いウォークをしています。美化活動に加え、心身のリフレッシュ、運動習慣の促進、地域の方々との交流につながる活動のひとつです。

地域のごみ拾い
地域のごみ拾い

社会貢献活動参加へのサポート

事業活動を通して社会に貢献すると共に、自らの意思で社会奉仕、自然保護活動、地域消防団活動、スポーツ活動、災害支援などの社会貢献活動に参加する社員へのサポート制度があり、社会貢献活動に参加する社員にはボランティア特別休暇(年間最大5日間)の付与や積立有給休暇の利用を認めています。
2024年取得実績:ボランティア特別休暇1名・5日間

地域との連携

社会科見学の受け入れ

アース製薬では、本社オフィスにおいて、お取引先様だけでなく、小中高校や大学の学生の皆様の社会科見学を受け入れ、次代を担う学生の学びの機会を提供しています。
最近は、近隣地域だけでなく、探求学習や修学旅行の班別行動などの企業訪問として、全国からご来訪があり、座談会や各施設の見学・体験をしていただくなど、ご要望をお伺いしながらさまざまなプログラムを用意しご案内しています。学生の皆様との交流は私たちにとっても貴重な学びの機会です。
また本社オフィス前にある花壇には園児や親御さんがお散歩にお越しいただくこともあり、社員が地域の方々と交流する場になっています

【受け入れ人数(2024年度)】
本社オフィス(東京):17校 160名

社会科見学の受け入れ

自治体との包括連携協定

2030年SDGsの達成に向けて、自治体との連携を推進しています。2020年3月24日に千代田区と「地域の安全安心で健康な暮らし」に係る連携協定を全国で初めて結び、全国の自治体に向けて、締結を進めています。「感染症トータルケアカンパニー」として、自社の有する虫媒介感染症対策、口腔衛生、除菌・消臭等のノウハウや最新の技術を自治体に提供することにより、保健衛生・福祉・環境・防災・まちづくりなど、多岐にわたる地域の課題解決に役立てようと、主に下記の分野での連携協定を締結しています。

アース製薬が協力する主な分野(社会課題)

  1. 安全安心で健康な暮らしに関すること(保健衛生・環境)
  2. 教育・文化およびスポーツの振興に関すること(教育・スポーツ)
  3. 災害時における被災者の支援に関すること(防災)

2024年には兵庫県神戸市、福岡県と協定を締結し、全19自治体と連携しています。
今後も都道府県、政令指定都市、東京23区を中心に締結を進め、社会課題の解決に取り組み、地域の人々と地域社会の持続的で健全な発展に貢献します。

自治体との包括連携協定(大阪府との協定締結の様子)

大阪府との協定締結の様子

自治体との包括連携協定(これまで協定を結んだ自治体)

地域社会と連携した環境への取り組み

当社の主力工場である坂越工場、赤穂工場、そして研究所(坂越工場内)はいずれも兵庫県赤穂市に立地しています。赤穂市とは「環境保全協定」を締結し、排水などの基準の遵守、履行状況の報告、公開を行っています。また「赤穂環境パートナーシップ事業所」に登録し、赤穂市と協働で、温室効果ガス排出削減などの環境負荷低減に取り組んでいます。さらに、赤穂市内の企業、赤穂商工会議所で構成する「赤穂環境保全協議会」にも加盟し、会員企業と連携した環境保全活動も実施しています。このように地元の環境保全にも積極的に参画しながら、地域社会との共生を図っています。

スポーツと文化を育む支援

アース・モンダミンカップの開催

2012年から開催している日本女子プロゴルフツアー「アース・モンダミンカップ」。本大会は、ボランティアの皆様のご協力のもと運営しています。大会を通じて、ゴルフ界のさらなる発展や次世代選手の育成、そして地域社会への貢献に取り組んでいきます。

児童招待公演「こころの劇場」に特別協賛

一般財団法人舞台芸術センターと劇団四季が主催する社会貢献プロジェクト「こころの劇場」に特別協賛しています。

日本自転車競技連盟への支援

当社は、幅広い競技種目があり、子どもから高齢者まで多様な人々に開かれたスポーツである自転車競技に協力することで、心身の健全な発達に貢献したいと考えています。現在、日本における自転車競技界を統括し代表する団体である公益財団法人日本自転車競技連盟を応援しています。
2024年は、第92回 全日本自転車競技選手権大会 ロード・レースにおいて、選手の皆様にオーラルケアとして「自動で出てくるモンダミン  プレミアムケア 860mL セット」を800個提供しました。また、2024年パリオリンピックで現地に向かう選手・スタッフの皆様にトコジラミ対策としてサラテクトを20個提供しました。

公益財団法人日本自転車競技連盟

寄付およびNPO・NGOへの支援

切手回収で保健医療活動を支援

SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」の領域で活動を行っているNGO「シェア」の活動を支援するべく、アース製薬では日々届く郵便物の、使用済み切手を回収しています。集まった切手は、社員の手によって切り取り作業を経て「シェア」を通じてコレクターに販売され、その資金はプライマリー・ヘルス・ケアを尊重し、長期的な観点に基づいた保健医療活動へ、アジアでの活動費にあてられます。

シェア=国際保健協力市民の会
切手回収

エコキャップ運動参加によるCO2排出量削減

アースグループでは、2010年よりリサイクルの促進、CO2の削減、売却益で発展途上国の医療支援に加えて、障がい者・高齢者雇用促進へ貢献するエコキャップ運動に賛同し、各事業所で消費されるペットボトル飲料の分別廃棄を呼びかけ、ペットボトルキャップを取りまとめて回収センターへお送りする活動が広がりました。
これまでにお送りしたエコキャップは累計で約1,412kg(約60.7万個)*となり、CO2排出削減量に換算すると約4,468kg(2024年12月)*となりました。
これからも国際社会の一員として2030年の未来を見据え、エコキャップ運動を通じて、SDGsに積極的に参画していきます。

*数値はアース製薬のみ

エコキャップ運動

開発途上国支援

ベトナム・カンボジア・ネパールをはじめとする開発途上国の人々が貧困から脱して、地域が自立的に発展していく事ができるように、さまざまな分野で現地に根差した支援を行っている「国際開発救援財団(FIDR)」の活動に賛同し、支援を行っています。年次ごとに届く活動報告は社員全員で共有し、支援活動を自分事として捉えられるような取り組みも始めています。

国際開発救援財団(FIDR)
開発途上国支援

虫媒介感染症予防への取り組み

当社では、虫媒介感染症の予防啓発に取り組む一環として、寄付を通じた支援活動を行っています。
今回、事業と関わりの深い地域であるフィリピン・マニラ首都圏(マニラ市・ケソン市)にて、予防教育を実施している特定非営利活動法人アイキャン(ICAN)に寄付を行い、蚊を媒介とする感染症や口腔ケアに関する教育活動の支援を行いました。集まった寄付金は、アイキャンを通じて、多様な背景を持つ子どもたちの支援に役立てられます。
この寄付は、社員の社会貢献活動を後押しする『マッチングギフト』制度を活用し、社員から集めた寄付金額と同額を会社が上乗せして実施しています。

アイキャン(ICAN)

東南アジアの子どもたちの生活基盤向上支援

アース製薬が事業展開している東南アジアの子どもたちに国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンのチャイルド・スポンサーシップを通じて支援を行っています。この活動は支援地域の人々が子どもたちの健やかな成長のために必要な環境を整えていけるよう、水衛生、保健、栄養の改善、教育機会の拡充、生計向上等を行うものです。2016年からは、ミャンマー、カンボジア、ベトナムの子どもたちが住む地域を応援しています。

ワールド・ビジョン・ジャパン
東南アジアの子どもたちの生活基盤向上支援

災害支援

当社は、2019年より紛争や災害時の緊急人道支援を行うNGO組織であるジャパン・プラットフォーム(JPF)が被災地等で実施する緊急支援活動に協賛し、支援体制の構築等に貢献しています。
2024年は、能登地震・豪雨被害地に設置された仮設入浴場へ当社の入浴剤(バスロマン50ケース)を寄贈しました。

ジャパン・プラットフォーム(JPF)

余剰在庫の有効活用

2022年より余剰在庫となる商品を経済的理由などで日用品や化粧品を手にできない方へ届ける「コスメバンクプロジェクト」に参画しています。本プロジェクトは「地球と女性にスマイルを」を理念に、山田メユミさんが代表理事を務めています。
企業と多様な生活者双方にとって、有意義なサステナブルエコサイクルを生み出すことを目的とし、多くの企業が賛同しており、2024年度は年間でおよそ6万世帯のもとにお届けすることができました。当社からは、衛生用品を3万個、オーラルケア用品を1.5万個、子ども用入浴剤を4.5万個提供しました。2025年度もボードメンバー企業として参画しています。
アース製薬では、行き場を失う余剰在庫を単純に廃棄するのではなく、商品を体験・PRする機会を積極的につくりながら、自立を目指す女性たちを応援し、貧困問題や健康と福祉、ジェンダーの平等、働きがいといった社会課題に向き合いたいと考えています。

「コスメバンクプロジェクト」

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