アース製薬

サステナブル製品対応

方針

経営理念である「生命(いのち)と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」のもと、サステナブル社会の実現に向けた製品づくりを積極的に行います。

環境対応包材ポリシー

アース製薬では環境負荷低減に対応した製品開発を行い貢献します。製品のライフサイクル全体での環境負荷低減を目指しサステナブルな社会に貢献します。

サステナブル製品開発

環境配慮素材のプロジェクトチーム

アース製薬のモノづくりの源流となる研究開発部門は、プラスチックの削減や循環、これからの環境に配慮・適応した包材で製品を開発することを目的とした環境対応包材に関するプロジェクトチームを結成し、活動をしています。日々技術が進歩している環境対応包材の情報を集め、試作品の評価等を実施しています。
このチームには、虫ケア、入浴剤、モンダミン、海外製品などさまざまな研究チームのメンバーが集まっており、定期的な情報共有の場を設け意見交換を行い、新たな製品開発に取り組んでいます。

環境に配慮した製品開発

近年のお客様の環境に対する意識の高まりを感じ、積極的に環境配慮製品の開発に励んでいます。製品のライフサイクル全体での環境負荷低減を意識した、3R「リデュース(減らす)、リユース(再利用する)、リサイクル(循環処理する)」の視点で製品開発に取り組んでいます。

環境に配慮した製品開発

3R視点での製品づくり

1.リデュースの視点

リデュース(減量)の視点では、該当する製品が90アイテムあり、変更前のプラスチック使用量と比較して、約346トンの使用量を削減しました。この取り組みでは、製品の機能を維持しながら、プラスチック使用量の削減を目指しています。(2023年度実績)

リデュースの視点の参考例
2.リユースの視点

リユース(再使用)の視点では、つめかえに該当する製品が25アイテムあり、「モンダミン大容量パウチ」もその一つです。それらの該当製品は、本体ボトルより材料が少なくて軽く、約374トンのプラスチック使用量を削減しました。この取り組みでは、お客様の使いやすさを追求したつめかえ製品を開発し、プラスチック使用量の削減を目指しています。(2023年度実績)

リユースの視点の参考例
3.リサイクルの視点

リサイクル(再生)の視点では、「アース虫よけネットEX」は容器に再生プラスチックを使用しています。再生プラスチック使用は102アイテムあり、年間で合計約842トンとなりました。また、紙製の包材を使用している製品のうち、193アイテムで再生紙を使用しています。
この取り組みでは、製品の機能を維持しながら再生材料の積極的な使用を目指しています。(2023年度実績)

リサイクルの視点の参考例

「コバエがホイホイ」つめかえエコパック

お客様からのご要望にお応えして、「コバエがホイホイ」の容器を繰り返し使えるエコパック(「コバエがホイホイ」約3回分入)を2023年2月から販売しております。
つめかえ商品でよくある液体タイプの内溶液とは異なり、コバエがホイホイの内容物は固形の角切りゼリーであるため、絞り出しやすさが大きな課題となりました。そこで、パウチ形状を工夫し、手の小さな方でも握り扱いやすいようにパウチ胴部を湾曲させる設計としています。また、社内モニターを繰り返し行い、角切りゼリーが崩れず、最後まで出しやすい注ぎ口部の設計にこだわりました。
コバエがホイホイ容器3個分と重量比較すると、廃棄プラスチック量を約82%削減することができ、アースECO基準「つめかえ、つけかえ使用により、廃棄プラスチック量を50%以上削減(本体容器包装材料との重量比)」に該当し、 「Act For ECOマーク」を表示しています。

「コバエがホイホイ」つめかえエコパック
「コバエがホイホイ」つめかえエコパック

液残りゼロの再定義とサステナブル設計

リキッドタイプの「スッキーリ!」は、香りを含む液体ボトルを上にすることで、液が上から下に落ちるため“最後の一滴まで残さず使い切る”ことができる、持続可能な社会に対応したサステナブル設計になっています。一般的な芳香剤は、液を下から上に吸い上げる設計のため、液が少なくなると吸い上げにくくなり、液を芯にしみこませるために振ると良いとされています。「スッキーリ!」は、液が少なくなっても液が上から下に落ちる設計のため、振る必要がなく最後まで揮散マットに液がしみこみ、香り続けます。

液残りゼロの再定義とサステナブル設計

非常時も日常の生活を続けられる安心感を

アース製薬では、日常生活を豊かにするとともに、災害時にも安心して使用できるフェーズフリー※な商品を数多く開発しています。例えば、水道が使えない時のオーラルケアに便利な洗口液や、簡易トイレの不快な排泄臭を消臭できる消臭剤をはじめ、除菌・衛生用品、虫ケア用品なども、日常時に限らず、災害時の避難所生活や在宅避難の際に役立ちます。
フェーズフリーの認知拡大と普及、新たな気づきをもたらすことを目的としたフェーズフリーアワード2023で、「洗口液 モンダミン」と「ヘルパータスケ 良い香りに変える 消臭スプレー」が入選対象に選ばれ、「洗口液 モンダミン」がオーディエンス賞を受賞しました。

※「フェーズフリー」とは、ふだん身のまわりにあるモノやサービスを「日常時」と「非常時」というフェーズ(社会の状態)からフリーにして、日常時・非常時に関わらず生活の質を向上させ、私たちの生活や命を守ってくれるものにしようという新しい考え方です。

フェーズフリーな商品を数多く開発

フェーズフリーな商品の一例

フェーズフリーな商品の一例
フェーズフリーな商品の一例
フェーズフリーな商品の一例

オーラルケアの習慣化から心身の健康を守る「自動で出てくるモンダミン」

当社では、日常生活を豊かにし、心身の健康を守るための製品開発に取り組んでいます。
当社のモンダミンシリーズは、1987年に「日本人が毎日使いたくなるような洗口液」をコンセプトに誕生し、長年にわたり多くの方々にご愛顧いただいています。洗口液が一般的ではなかった日本にその文化を普及させるため、「お口、クチュ、クチュ。モンダミン♪」のフレーズでCMを続けてきました。しかし、発売から長い年月が経った今でも、日本の洗口液の使用率は諸外国に比べて低い状況です。そこで、習慣化を高めるためのツールとして、2019年3月に日本初の「モンダミン ペパーミント 1080mL 自動ディスペンサーセット」を発売し、2022年8月には「自動で出てくるモンダミン」としてさらに使いやすくリニューアルしました。コップをかざすだけで1回分を計量でき、簡単・清潔に使うことができ、手間を軽減して習慣化を促します。
 お口の健康は全身の健康に直結しており、誤嚥性肺炎など口腔内の衛生状態に起因する疾患が問題となっています(日本の死亡原因の第6位は誤嚥性肺炎(令和4年 厚生労働省調査))。また、歯周病が糖尿病や心臓病、骨粗しょう症、肥満など全身に影響を及ぼすと言われており、適切なケアを行うことが、高齢化社会がもたらす医療費増大の抑制にも寄与できると考えます。
オーラルケアの習慣化を促進することは、身体的な健康だけでなく、気分をすっきりさせ、コミュニケーションに自信をもたらすなど、ウェルビーイングの向上に寄与すると考えています。
「自動で出てくるモンダミン」はその点が評価され、人々の多様な幸福価値観と健康に向き合い、認め合える社会づくりに特に貢献した事例に光を当てる「WELLBEING AWARDS 2024(ウェルビーイングアワード2024)」において、「ファイナリスト」に選出されました。
 今回の選出は、当社が長年にわたりオーラルケアの重要性を訴求し続けてきた成果の一つであり、第三者からもその社会性が評価されました。審査委員からは、「自動で出てくる」という機能が利便性があり習慣化しやすいだけでなく、災害時に高齢者や子どもなど社会的弱者になりやすい方々に寄り添うサービスとしても力を発揮でき、取り組みがもたらす社会的インパクトは大きいと評価されました。
当社は、今後も洗口液の使用普及に努めるとともに、ウェルビーイング視点を盛り込みながら、より良い商品を提供してまいります。

オーラルケアの習慣化から心身の健康を守る「自動で出てくるモンダミン」
「自動で出てくるモンダミン」の洗面台での使用イメージ

販売

サステナブル販促物

当社ブランドマーケティング部では、人や環境に配慮し、店頭販促物としての機能を欠くことなく、使いやすい販促物を製作し、サステナブル社会の実現を目指しながら、マーケティング戦略に沿った販促物を数多く製作しています。 その中でも、売り場を盛り上げるエアポップは当社の定番販促物で、小売業からの要望も多くあります。エアポップは塩化ビニル製で、風船のように空気を入れて膨らませ、使い終わったら空気を抜いて繰り返し使えるのが特長です。そんな人気の販促物を環境に配慮したものにできないかと考え、2022年から紙製への取り組みを始め2023年に100%紙製に変更しました。紙で虫のように見せられるかなどの課題はありましたが、何度も検討を重ね、立体的で現場でも簡単に組み立てられるものに仕上げることができました。現在、紙製のエアポップは実施していませんが、環境配慮の観点から改善の余地があるかどうかについて検討を続けています。 その他の販促物については、プラスチック削減、運搬時の環境負荷の軽減等に配慮して製作しています。
また、店舗で売り場をつくる方々は女性が多いため、重量や使いやすさ、ごみの分別のしやすさにも工夫を凝らし、人にも環境にも優しい取り組みをしています。

サステナブル販促物

企業間連携による販促物の開発

商品を吊り下げるHDP(ハンガーディスプレイ)のフックに使われているプラスチック量を削減する取り組みを行っています。2023年秋から一部の販促物のフックが、プラスチック素材の51%をホタテの貝殻粉末に置換されたものに生まれ変わりました。
紙製の素材が使われたフックは既にありましたが、紙では商品の陳列に必要な強度を維持することが難しく、強度を維持したままプラスチック量を削減することが課題でした。その課題を解決しつつ、環境にも配慮した製品をつくりたいという思いから、プラスチックに異素材を混ぜるフリーブレンドと呼ばれる新技術を持つA社と、本製品をより多くの方々に使ってもらえるよう販売面をサポートしてくださるB、C社と協力し、実現化に至りました。この4社の連携を通じて、ホタテの貝殻粉末を使った強度が高く環境に配慮したフックが世の中に売り出されることになりました。
環境に配慮した販促物を他社様にも使用していただくことで、社会全体でプラスチック削減や、省資源、資源の有効活用、省廃棄、廃棄の分別、運搬時の効率向上につながると考えます。

企業間連携による販促物の開発
企業間連携による販促物の開発

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